い ま 想 う 事
約10年間アメリカで生活し、帰国後、ふるさとに居を構え30年以上が経ちました。息子はもうすぐ30才に。今は、夫のEric(エリック)さんと仕事をしています。
子育て中のある日、息子の育児の不平不満を夫へ話すと、「ぼくもわかるよ。自分のためでなく息子のためと思わないか?」と。それからは、「どうせ子育てするなら、楽しむぞ!」との思いで、学校行事やイベントに参加し、無我夢中で楽しく過ごしました。
そして、あっという間に、還暦がすぎ、「祖母」となりました。
さて、子育ての秘訣は「何事も前向きに!」です。落ち込んだ時には、周りの皆さんへ「助けてください~」と赤信号を出しました。他人のお話に「素直」に「謙虚」に耳を傾け、学ぶことで、私も視野を広めました。
そして、息子を違った角度から観察し、理解をするようにしました。(今もって、分からない事だらけですが…)
初めての子育てでしたが、人間関係を大切にする気遣いを学びながら、私自身も世界を広げ育ったように感じます。
ここ20年間は、「ふるさと文化学習支援事業」を通じて、年間約200〜400名の児童に「陶芸」を教えています。子どもたちが、のびのびと創造性や物語を表現できることで、楽しい授業になっております。
その授業の中では、小皿制作を学びますが、「3つの普遍的スキル」も教えています。
1.ご挨拶と返答
2.お話を聞くこと
3.一生懸命に集中すると気分が良い(=Mindfulnessマインドフルネス)
3つのスキルを教え始めたのは、5年ほど前から。それらができる子とできない子との差が著しくなってきたからです。
この3つは、どれをとっても難しいことではありません。保護者の皆さんが反復し、「教え導く」ことを続ければ、家族の皆ができるようになります。
2020年は、コロナ禍で人とのふれあいや体験事業が減っていると聞いております。スマホ使用が多くなり、Zoom(ズーム)などのWeb会議システムでの会話も増えています。
このような時代においては、各家庭で「子育ての正解」が異なるように思います。悩んだり喜んだりしながら、「前向きに」家族が力を合わせてお進みください。
執筆:陶芸家 伊藤 五惠 氏
- コラム|2021.02.18