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未来みやざき子育て県民運動 子育て応援フェス!

親子で絵本を楽しもう!

 新型コロナウイルス感染症の拡大で、室内で過ごす時間が多くなると、親子ともストレスが溜まりがち。そんな時こそ絵本の出番!

 私は木城えほんの郷のブックアドバイザーとして相談を受けることが多いのですが、いちばん多いのは選書(何を読んだらいいか?)についてです。確かに今はたくさんの種類の絵本が次々に出版されていて、一体何を読んだらいいか悩むところ。

 まずは対象年齢で絵本を選ぶと思いますが、最初にここを間違っていることが多いのです。親御さんはどちらかというとわが子の年齢より大きい子向けの本を選んでしまいがち。でも生活の経験年数が少ない子どもは、難しいものは面白くありません。子どもにとって「よくわかる」ということが大事なポイントです。うちの子は絵本を読んでやってもちっとも喜ばない・・・という方は、試しに実年齢よりも幼い年齢対象の絵本を読んでみてください。きっと楽しんでくれるはずです。そういう意味では赤ちゃん・幼児絵本は万能選手。

『おつきさまこんばんは』・『くだもの』・『だるまさんが』・『ぴょーん』など、大喜びしてくれます。

「おつきさまこんばんは」林明子 作 福音館書店

 3,4歳以上になるとストーリーのある絵本を楽しめるようになりますが、これも最初は単純なものから。『こぐまちゃんえほん』・『わにわにのおふろ』・『タンタンのぼうし』など少しずつ。

『こぐまちゃんえほん』から「こぐまちゃんおはよう」わかやまけん 作,もりひさし 作,わだよしおみ 作 こぐま社

 さらに『みんなうんち』・『おなら』などの科学絵本も楽しめるようになると、読んであげるジャンルも広がります。

「みんなうんち」五味太郎 作 福音館書店

 できれば図書館など厳選された本の置いてあるところに子どもを連れて行き、選択権は子どもに渡して「これ読んで!」と持ってきた絵本を読んであげましょう。読んでいる途中で子どもが「もういい」と言ったらやめていいし、「もう一回読んで」と言ったらもう一度読みましょう。とにかく子どもの言う通り読めばいいのです。子どもはそのうち自分の好みが分かり、一冊まるまる楽しんでくれるようになります。

 そして絵本を読む時に何より大切なのは「静かで落ち着いた時間と空間」を確保すること。電子メディアのスイッチは切って、大好きな人の温もりを感じながら絵本の世界をたっぷり楽しんでください。

執筆:木城えほんの郷 ブックアドバイザー 宮田香子 氏

  • コラム|2021.03.09