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未来みやざき子育て県民運動 子育て応援フェス!

ステイ近所で親子散歩を楽しもう

 新型コロナウイルス感染症流行の第1波と呼ばれる2020年4月頃、学校や幼稚園がお休みになりましたが、再開後に信じられないようなケガをする子どもたちが増えているそうです。友達との腕相撲で腕を骨折した子。久しぶりのサッカーで脚に痛みを感じ、病院に行ったら太ももを骨折していた子。支援センターで30㎝の高さからジャンプして足の甲の骨が折れた子。

 これらのケガの原因の一つは、外に出なくなったこと、運動量が減ったことです。骨の健康を保つためには「運動によって足に適度な負荷がかかること」「日光を浴びること」が必要ですが、外出自粛で家にいて座ってばかりの日が続くと骨が弱くなり、ちょっと運動しただけで簡単に骨折してしまうのです。

 コロナ禍で幼児の歩数が2~6割減少したというデータもあります(順天堂大と花王の研究チームの発表)。歩数の減少には外出の有無が影響し、外出しないと1~2歳で約3割減、3~5歳で約4割減だったそうです。

 体の土台が築かれる幼児期に外出が減り、歩行を始めとする運動が少ない状態が続くことは、子どもの成長にとっていろいろな心配があります。たとえば、土ふまずが形成されずへん平足になる、骨の長さは伸びても弱くて細い骨になってしまう、運動が苦手・嫌いになってしまうなどが考えられます。

 「ステイホーム」が呼びかけられていますが、私が提案するのは3密を避けた「ステイ近所」。日々成長する子どもたちの体の発達を守り、私たち大人の心身の健康を保つために、家の近所を親子で散歩しませんか。

 子どもと楽しく散歩する秘訣は「子どもの寄り道を一緒に楽しもう!」と決めて出かけること。子どもの見ているもの、やろうとしていることにとことん付き合ってみると、家の近所だけで面白いものがいろいろ見つかります。どんどん歩けて、あっという間に時間が過ぎ、親子ともに大満足の一日になりますよ。

執筆:みやざき足育センター 保育士・足育アドバイザーⓇ 成田あす香 氏

  • コラム|2021.03.04