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未来みやざき子育て県民運動 子育て応援フェス!

子どもの発育に遊びは不可欠

 コロナ禍は子育てに様々な影響をもたらし、不安や心配が募る毎日と思います。そんな中にあっても日々子どもは成長し続けています。今の生活は「密接、密集、密閉」という3密を避けることが求められています。しかし、子育てにとっては「3密」は欠かせないもので、子どもは常に求めています。抱っこやおんぶといった体を密着することが大好きで、これは小学生になっても求めているのです。

 新型コロナに子どもが感染するのは、ほとんどが家庭内感染です。子どもを守る基盤である家庭が危ないのです。しかし、恐れる余りに過度になっていないでしょうか。感染予防の原則は①感染源を除去する ②感染経路を絶ちきる ③免疫力を高める です。

 このためマスク、手洗いはワクチン同様に感染予防効果があると言われていて、ほとんどの人が励行しています。家に帰ったら手洗い、心配な場合はシャワーを浴びて衣服を交換してから、家族と接触しましょう。こんな中にあり、十分な感染対策を行った上で子どもと大いに接触してほしいのです。

 家にいる時間が増え、子どもも大人もストレスを感じる今、子どもと楽しく遊んでみませんか?遊びは大人にとっては気分転換や暇つぶしかもしれませんが、子どもの発育には不可欠なのです。遊びから「生きる力、感じる力、考える力、人と関わる力」を得るのです。小さい子どもはリズム遊び、一緒に手や足を動かしお尻フリフリ楽しいですね。ごっこ遊びは役割を学び、家族でするボードゲームは競う楽しさや考える知恵を育みます。接触を避け家族がバラバラでするスマホゲームでは人と関わる力は育めないのです。夕食の後、ちょっとの時間、子どもと大いに楽しく遊ぶ、この体験は大きくなってからの子どもの財産になります。時間のあるときは、外でも安全に遊べます。お父さん、お母さんが子どもの頃にした、鬼ごっこやかくれんぼ、ボール遊びや、たこ揚げ、コマ回しなど、昔を懐かしく思いながら、一緒にしてみるのも楽しいものです。自粛生活を求められる今だからこそ、家族で楽しく遊び、家族の絆を大いに深めてほしいと願っています。

執筆:宮崎県立看護大学名誉教授 花野 典子 氏

  • コラム|2021.01.28